【速報値】2024年インバウンド消費動向調査：過去最高を更新し、さらなる成長の兆し

更新：2025年2月13日

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【2025年1月】旅客数、消費額ともに過去最高を記録

観光庁とJNTOが2025年1月に発表した速報値によると、2024年の訪日外国人の旅客数および消費額が過去最高を更新しました。本記事では2024年の概要と詳細を分析するとともに、インバウンド業界における今後の展望をレポートします。

【インバウンド消費動向調査】2024年暦年の調査結果（速報）の概要 - 観光庁

訪日外客数（2024年12月および年間推計値） - JNTO 日本政府観光局

市場規模の急速な拡大

2024年の訪日外国人旅行市場は、消費額・訪問者数ともに記録的な成長を遂げ、コロナ禍からの完全な回復を果たしました。年間訪日外客数は約3,687万人に達し、従来の最高記録であった2019年の約3,188万人を大きく上回りました。

消費動向においても顕著な成長が見られ、訪日外国人旅行消費額は8兆1,395億円と過去最高を記録。これは2023年比で53.4%増、2019年比でも69.1%増という力強い伸びを示しています。一人当たりの旅行支出も22万7千円と、2019年比で43.3%増加しました。

出典：日本政府観光局(JNTO)

市場構造の詳細分析

市場別の分析では、中国が全体の21.3%（1兆7,335億円）を占め最大のシェアを維持しているものの、台湾（13.4%）、韓国（11.8%）、米国（11.1%）、香港（8.1%）と続き、上位5カ国・地域で全体の65.7%を占める構図となっています。特徴的なのは、2019年比での消費額が中国以外の全ての地域で増加していることです。

出典：国土交通省

消費行動の質的変化

消費構造の変化も見られ、2023年との比較では買物代の構成比が増加。一方、2019年との比較では宿泊費の構成比が増加し、買物代の構成比は減少しています。これは、旅行形態や消費行動の質的な変化を示唆しています。また、平均宿泊数は2019年とほぼ同水準を維持しており、一泊当たりの消費額は国別での大きな差異は見られません。

これらの変化は、単なる「爆買い」から、より持続可能な観光消費パターンへの移行を示唆しています。特に宿泊費の構成比増加は、より質の高い宿泊施設への需要拡大を反映していると考えられます。

出典：国土交通省

成長要因の分析

この力強い回復と成長の背景には、複数の要因が考えられます：

マクロ経済要因

◯ 円安による旅行コストの相対的な低下
◯ アジア諸国の経済回復と中間層の拡大
◯ 国際航空路線の復便と新規就航

政策的要因

◯ 各国での渡航制限緩和
◯ 日本政府による観光プロモーションの強化
◯ ビザ要件の緩和

構造的要因

◯ 日本の観光資源への根強い需要
◯ SNSなどによる情報発信の活性化
◯ 受入環境整備の進展

今後の展望と課題

2025年の大阪・関西万博開催を控え、さらなる訪日需要の拡大が期待されます。特に、これまで比較的規模の小さかった欧米豪からの観光客増加の可能性が高まっています。

中長期的課題

◯ 観光インフラの質的向上と量的拡大
◯ 持続可能な観光の実現（オーバーツーリズム対策）
◯ 地域での観光消費の分散化
◯ 高付加価値観光の促進
◯ 多言語対応の充実

戦略的提言

市場多様化戦略

◯ 新興市場の開拓（東南アジア、中東等）
◯ 既存市場での消費単価向上施策
◯ 季節性の平準化

地域活性化戦略

◯ 地方空港の活用促進
◯ 広域観光ルートの開発
◯ 地域特性を活かした観光コンテンツの造成

受入環境整備

◯ 決済システムの多様化
◯ Wi-Fi環境の整備
◯ 多言語案内の充実
◯ 観光型MaaSの導入促進

今後の重点注目ポイント

2024年の訪日外国人旅行市場は、量的な回復にとどまらず、より持続可能で質の高い観光への転換点を迎えています。市場の多様化と消費構造の変化は、今後の持続的な成長に向けた好ましい兆候といえます。一方で、インフラ整備や人材育成など、中長期的な課題への対応も求められています。官民一体となった戦略的な取り組みにより、さらなる市場の発展が期待されます。

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弊社ワークシフトが栃木県庁と協力して、栃木県の魅力を世界中に発信する事業を行っています。「とちぎアンバサダー魅力発信事業」と名付けられたこのプロジェクトは、栃木県の魅力を、世界各地のインフルエンサーを通して世界中に発信する事業です。アメリカ・タイ・ベトナムの6名のインフルエンサーと協力して定期的に、栃木県の具体的な魅力を発信していきます。
栃木県が長期的に訪日客からの認知度を高め、観光してもらうことを意図しています。また、発信のフィードバックを得ることで訪日予定者から見た魅力をブラッシュアップすることができます。
2021年から2年連続でこの取り組みを続けています。

キャンペーンページは以下からご覧ください。また、この事業がどのような目的で、またどのような段取りで進んでいるか、事例としてご紹介することも可能です。詳しくはお問い合わせください。

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