企業が海外進出をするための準備とステップ(調査編)
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こんにちは、ワークシフト編集部です。
今回は日本企業が海外進出する際に必要なステップをご紹介します。海外進出する場合には時間的にも金銭的にも大きなコストが発生するものなので、慎重に判断する必要があります。海外進出を判断するために必要な事前調査の方法に関してご紹介します。
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進出先のターゲット地域を決める
自社ビジネスを海外進出させる際には、具体的にどの国、地域に進出するかを決定する必要があります。世界には200もの国と地域が存在するため、どこに進出するかを決定する必要があります。自社のリソースが豊富な場合は別ですが、基本的には一箇所ずつ進出して行くことになります。
進出先を決めるにあたり判断基準となるのは以下の理由です。
既存のビジネスの売り上げが高いところ
海外進出先を決定するにあたり参考になるのは、既存ビジネスで売上が上がっている地域です。すでにオンラインでの売上が出ている地域や、訪日インバウンド客からの売上が上がっている地域などは、現地への進出のチャンスが大きいと言えるでしょう。 そのためには既存ビジネスの売上を分析し、各地域それぞれどれくらいの売上を上がっているかを元に進出候補をリストアップします。
トレンドが変わり、戦略的に進出すべきと思えるところ
新興国など経済発展を遂げている地域には成長の余地があると言えます。例えばベトナムは東南アジア地域でも特に経済成長率が大きく、ベトナム国内の消費も今後高まり続けることが予想されていることから、日本企業が進出するチャンスは大きいと言えるでしょう。
他にも政治体制や法律が変わることで規制緩和などが行われると海外の企業にとってはチャンスとなります。
海外調査に必要なノウハウや情報は以下のリンクからもご覧ください。
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調査を行い進出先が適正かを判断する
進出先の候補があれば、進出先でビジネスを拡大できる可能性があるのかどうかの調査を行います。既存ビジネスの売上などからチャンスが大きいと判断しても実際は潜在的な市場がそれほど大きくない場合もあります。それを調査によって判断します。
マーケット調査
その国の国内市場を調査します。行政機関や自治体、金融機関などが調査結果を出している場合もありますし、現地上場企業のIRなどから市場規模を類推する方法もあります。
また、現地市場調査として店頭調査やアンケートを収集する方法もあります。店頭調査とは、進出先の現地のお店で売られているものについて、その価格や写真などをレポートにまとめてもらう調査です。指定した地域の店舗を調査し、商品ごとや商品カテゴリーごとの取り扱いや価格などの調査を実施します。
この調査方法は現地で実際に店頭へ行く必要があります。自社で調査を行う場合には自社社員が現地に出張する必要がありコストが高くなる傾向があります。他には現地の調査会社に委託したり、現地で働いているフリーのオンラインワーカーに依頼することも可能です。スキルさえ合えば、現地で働いているフリーのオンラインワーカーに依頼することでコストをもっとも大きく抑えることができます。
他にはアンケート調査も実施可能です。
現地の消費者になり得るターゲットにアンケート調査を行います。ターゲットを決定し、ライフスタイルを調査したり、特定の商品群の使い方についてレポートの作成を依頼します。
ターゲットの消費者に消費の傾向を調査することで、その商品の潜在力を測定し、またマーケティングの方法も指針を立てることができます。
アンケート調査は仮説立てなどを活用し、一定量の結果を手に入れることができればかなり有力なツールとなります。
アンケート調査を実施するには、まず調査対象の範囲を決定する必要があります。そのターゲットからアンケートを回収するために現地の調査会社に依頼するか、現地在住のオンラインワーカーに依頼し、知り合いのネットワークへアンケートを依頼する方法があります。オンラインワーカーは様々なサービスに登録してグローバルに仕事をしているため、それらのサービスで現地在住者を探すことができれば、調査会社に依頼するよりも大幅にコストを下げることができます。
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企業が海外進出する際に注意すべきポイントとビジネス上の課題 - ワークシフト
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カントリー調査
マーケット調査以外に必要な調査としてカントリーリスク調査があります。特定商品・サービスに対して現地の市場があることを調査する以外にも、そのマーケットが正常に機能するかどうかを判断する必要もあります。政治面や経済面などでのリスクを調査します。
政治
政治体制により企業の経済活動に影響を与えます。例えばベトナムでは10年ほど前に資本主義経済を取り入れました。潜在的に人口が多いことやその国民性から、国全体で急激に経済成長をしています。例えばアメリカも政治主導で貿易に関する制度が変わっており、今後が見通せない状況です。また大企業であれば政府が直接介入してくる可能性さえある状況です。
経済
特定領域におけるマーケットがあることが分かっても、経済成長をしていない場合、経済成長率が高い地域への進出を優先すべき場合があります。その地域全体が高い経済成長をしている場合、5年後や10年後のマーケット規模を考慮すると、現在のマーケットだけで判断すべきではないケースが見られます。
社会
国民性や世論などから進出すべきでない地域を判断する必要があります。数年前の中国や韓国では、世論や市民感情などにより日本企業が進出すべきでない期間がありました。他にも現在ヨーロッパで問題になっている移民社会による社会の不安定さも、企業の進出に悪影響を与えます。また、特定業種が進出しにくい場合もあります。例えばライドシェアサービスはアメリカで不評の時期がありました。この時期に同様のサービスを進出させるとその不評の影響を受けてしまう可能性があります。
また中国などの一部の地域では政府機関の人物とネットワークを持っていないと店舗を構えることができない場合も存在します。
金融市場
現地に出店などする場合、現地の融資を必要とする場合があります。また現地の金融機関とネットワークを作るためにも戦略的に借り入れ・融資を行う場合もあります。その際に金利の水準や長期ローンの組み立てが可能かなどを調査します。
カントリーリスクは慎重に調査することが必要
上記のカントリーリスクを調査するための方法としてジェトロやアセアンセンター、外務省などの情報源からチェックしましょう。前述のマーケット調査であれば民間の調査会社や現地の消費者が適任ですが、一国単位のマクロ情報を入手するには、公的機関や海外進出に関するポータルサイトから発信される様々なソース元からのニュースなどを総合して判断する必要があります。
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販路開拓のために有効な施策・イベント
現地に進出を予定している企業や商品がその市場規模を類推したり、新規取引先を決めるにあたって活用できる方法をご紹介してまいります。
見本市や展示会
各地域では国や業種ごとのイベントが開催されています。○○見本市や○○展示会など、特定の業種などが一つの会場に集まり、その取引先を一度に呼ぶイベントです。このイベントには売り手、買い手両方にとってメリットがあります。平常時、特定の業者に情報交換や商談をするとなると、各企業のオフィスまで行く必要があり、時間や手間がかかりますが、一つの会場に特定業種の企業が集まっている場合には1日~数日で数多くの特定業種企業と情報交換や商談をすることが可能です。
これらの見本市や展示会は、ある程度の市場規模がある都市では定期的に開催されているため現地の商工会議所やジェトロなどの情報からイベントの情報を入手し、ターゲットに合うものがあれば出展や商談へ向かうことができます。これらのイベントは本来であれば有料ですが、行政機関が実施していたり、補助金などで無料で参加できるものがあるため情報の更新が重要です。
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