インバウンド事業を拡大するためにデジタルをフル活用する手順
こんにちは、ワークシフトインバウンドサポート事業部です。
今回はデジタルを活用したインバウンド事業の拡大方法についてご紹介します。
「増え続ける外国人旅行客に向けてビジネスを展開したいけど、何をすればいいかわからない」
「ネットを使ったインバウンド対策に取り組むつもりだが、どこから始めればいいか検討がつかない」
このようなお悩みを持った事業者の皆さまのお役に立つことができれば幸いです。
現在のインバウンド対策においてネットの活用は必要不可欠と言えます。インバウンド事業を拡大させるために、少しでも早くデジタルを活用した施策に取り組んでいただきたいと思います。
インバウンド対策を行う予定の企業の方はこちらの記事もお読みください。
> インバウンド対策で訪日外国人向けのビジネスを充実させるために必要な考え方 - ワークシフト
SNSを使ったインバウンド事業の拡大
海外から日本へやってくる海外のインバウンド旅行客の多くは、普段からSNSを使って情報の受発信を行っています。若い世代になればなるほどSNSの利用率は高まっています。つまりインバウンド事業を展開する上でSNSへの対応の重要性はとても高いと言えます。ここではインバウンド事業の拡大に使える主要なSNSの種類とそれぞれの活用法をご紹介していきます。
言わずと知れた世界最大のSNSであるFacebook。現在の月間アクティブユーザーは約17億人に上り、全世界で利用されているのがわかります。特に先進諸国での普及率は高く、アメリカ国内では30代以下の85%以上がアカウントを開設しているというデータがあります。Facebookは中国国内では使えないため中国人はほとんどアカウント登録をしていないことを考えても、それ以外の国でのその普及率の高さをうかがい知ることができます。
中国を除くほとんどあらゆる国籍のインバウンド旅行者が使っているFacebookの対応は、インバウンド事業の拡大のためには必須と言えるでしょう。Facebookを使ったインバウンド事業の拡大には主に2つの方法があります。
1つ目はFacebookページの開設です。Facebookではサービスや店舗ごとに個別のFacebookページを作成することができます。
個別ページを作成して自社のサービスや商品の紹介を行い、また利用者とのコミュニケーションを取ることで認知度や評判を高めることができます。
2つ目は広告の出稿です。Facebookではユーザーに向けて広告を出稿することができます。ユーザーの現在位置、年齢層、興味のある分野を絞り込んで広告を掲載します。ターゲットを絞って広告を出すことができるので、より自社の潜在顧客に絞ったユーザー層にリーチすることができます。
Facebookページと広告の活用によって自社のインバウンド事業を拡大させることができます。
Facebookに次いでメジャーなSNSであるTwitter。特徴としてはFacebookよりもユーザーの年齢が若いことです。またFacebookよりもエンターテイメントとの相性が高いことも特徴です。Facebookと違いアカウントのユーザー名が実名である必要がなく、また複数のアカウントを使い分けることができるために他のSNSと比べてよりリアルな発言を垣間見ることができるのも特徴です。またTwitterの公式認証を受けた有名人のツイートが注目され、それによって商品やサービスが有名になることがあるのも特徴です。
Twitterではユーザー向けに広告を出稿することができます。またTwitterは他のSNSと比べてもよりリアルなコミュニケーションを取ることができます。
Twitterでは特定の言葉で検索をすると、その言葉がどのようにツイートされているかを確認することができます。ツイッターユーザーがその言葉をどのように使っているかなど感想を調べることもできます。
Instagramは画像の投稿をメインにしたSNSです。Instagramの他のSNSと比べての特徴は全ての投稿が画像にリンクされていることです。画像をベースとした投稿のため旅行先やレストラン、イベントとの相性が良いSNSです。またアーティストやモデル、スポーツ選手などの有名人も多く利用しており、若い年代の女性の利用率がとても高いことも特徴と言えます。全世界のユーザー数は6億人あまりで、現在ユーザー数が増加の勢いが大きいのがこのサービスの特徴です。最近Instagramにも広告の機能が実装されたためInstagramのユーザーに向けて広告を出稿することができます。
日本ではあまり馴染みのないこのサービスですが中国国内で広く普及しているメッセージサービスです。中国版のLINEと考えれば適当です。主に中国国内で普及しているこのサービス、月間アクティブユーザーは8億人を超えており、世界でFacebookにつぐユーザー数を獲得しているサービスです。中国人向けのインバウンド事業を行なっている場合、WeChatは強力なツールとなります。広告を出稿するなどの機能を備えているため、中国人をターゲットとしたプロモーションに活用することができます。後述の決済システムとも繋がっているため、中国人向けのビジネスを行なっている場合にはぜひ対策をすべきツールがWeChatです。
インバウンド対策に必要なノウハウや情報は以下のリンクからもご覧ください。
> インバウンド対策カテゴリの過去記事一覧 -ワークシフト
Webサイトを活用したインバウンド事業
インバウンド事業を進めていく上で、Webサイトの活用はほぼ必須と言えます。誰でもスマホで検索できる時代。情報を得るためにはサービスや事業者のホームページで情報を得ることはもっとも重要な手段となっています。インバウンド事業の目的に沿ってホームページを作成することで訪日旅行客にとってのサービスや商品の認知度、ブランドを高めることができます。インバウンド事業を運営する上で有効なホームページの作成方法や、サイトを作成する上での注意点をご紹介していきます。
サイトの多言語対応
インバンド旅行客に向けてホームページを準備する上で、ターゲットの使う言語を用意するのは必要最低限の準備と言えます。自社の既存ターゲット、潜在ターゲットを把握した上でそのターゲットが主に使用する言語でサイトのコンテンツを準備しましょう。
全世界の話者数は中国語が1位、英語が2位となっています。しかし事業によってメインのターゲット地域や言語は異なることが多く、どの言語でサイトを準備するかの判断は自社の商品やサービスの特性を考慮しつつ決定してください。また、複数の言語ページを準備したあとにも、ユーザーが簡単に言語を切り替えることができるようなナビゲーションバーを設置することも必須です。
サイトの多言語対応を行う際には、コンテンツを翻訳する場合と、言語ごとにオリジナルのコンテンツを作成する方法があります。翻訳する場合にはそれぞれの言語の翻訳者に、言語ごとのオリジナルコンテンツを作成する場合には専門知識を持ったネイティヴスピーカーに依頼することでコンテンツを準備することができます。ワークシフトには130ヵ国以上のフリーランサーが登録をしているので、翻訳やコンテンツ作成の依頼をすることができます。インバウンド事業における翻訳に関して、詳細はお問い合わせください。
デザイン
サイトのデザインは、そのサイトを利用する人の印象を決める上でとても重要な要素です。ターゲットがどのような情報、どのような体験を求めているのかを考慮してサイトのデザインを決定してください。 国別の傾向として日本のサイトは色々な情報がしっかりと詰まっているサイトが多いですが、アメリカやヨーロッパの欧米系サイトはサイトカラーや情報がシンプルに作られていることが多いです。
東南アジアではサイトに緑色や茶色を使ったデザインのサイトが多く見受けられます。また中国では赤色と金色は縁起の良い色とされています。このようにターゲットの地域や文化によってデザインの印象な異なります。ターゲット地域のユーザーにアンケートを取ったり、意見を聞くなどしてデザインに反映させましょう。
モバイル対応
インバウンド旅行客をターゲットにする場合、モバイル端末、スマホへのサイトの最適化は必要不可欠です。旅行中は多くの人がスマホを使って情報を探します。iPhone、Andoroidなど各端末でストレスなく閲覧できるサイトを準備することはインバウンド事業の拡大に必須と言えます。多言語対応やデザイン対応と同時に行うことが肝心です。
外国人ブロガーを呼び込む
商品やサービス、地域の魅力をインバウンド旅行客向けに発信する手段として、影響力のある外国人ブロガーに依頼するという手段があります。
影響力のある外国人ブロガーとともに魅力を発信することで、そのブロガーをフォローしている読者にもそれらを知ってもらうことができます。
また、外国人ブロガーであれば、ターゲットが喜びそうな、ターゲットにとって価値のあるポイントを知ることができます。こちらが考える魅力と、受け手が考える魅力は異なることがあります。それらの違いを明確にし、より多くのターゲットに魅力を伝えるために、外国人ブロガーとともにプロジェクトを行いましょう。
ブロガーであればそのブログのPV数やFacebookでのファン数から影響力を判断することができるので、効果をあげることのできる施策かどうかを判断することができます。
例えば、中国人が日本のことを調べる際には台湾人ブロガーの情報を元にすることが多いそうです。そのため、中国人をターゲットにしたインバウンドビジネスの場合には台湾人のブロガーを呼び込んでPRを行う必要があります。
SEO対策を行う
海外の検索結果で上位に表示するためにはSEO対策を行う必要があります。そのキーワードで検索するユーザーが満足するようなページを作成することが一番効果的なSEO対策になりますが、多言語対応する際には注意すべきポイントがあります。
多言語ページを作成し検索順位で上位に表示されるために注意すべきポイントとしては複数の言語を「1つのページに書かない」ことがあります。1つのURLに複数の言語を併記することや、言語モードによって特定の言語しか表示させない方法でも、検索エンジンには両方の言語で効果が薄れてしまいます。
原則、1つのURLには1つの言語しか表示せず言語を分ける場合にはURLも分けることで正しく検索結果に表示させることができます。
プログラミングの関数によって非表示にさせる機能を使うと表面上の表示は解除されますが、ページ自体に言語は残っているので検索エンジンはどの言語で表示させるべきかわからなくなってしまいます。
詳しいSEO対策は以下の記事を参考にしてください。
海外向けSEOで外国人を集客するための基礎知識とコンテンツの作成方法
ECサイトの拡充
日本へのインバウンド旅行客は日本で多くの品物を買って帰ります。それらのものの中には日本に来て興味を持って買いたいと考えたにも関わらず、買って帰ることができなかった商品も存在しています。買って帰れなかった商品を自国から買ってもらえるようにするためには、自社のECサイトを設置してネット環境があれば世界中から帰るような体制にしておくことが重要です。ECサイトを拡充する際には決済方法や配送手段の確保も見逃せないポイントです。グローバルな言語や決済方法に対応しているECサイトのパッケージが存在するのでそれらを活用してもいいかもしれません。
Wifi環境を整備する
Wifiの環境を整備することもインバウンド旅行客のことを考えると重要です。旅行客の多くはスマホを持っており、スマホで情報収集を行います。しかし、プリペイドなどのSIMをカードを使わない場合には通信手段を持っていないため、Wifiでの通信は重要になります。街中でWifiを探しているインバウンド旅行客は多く、Wifiの回線を準備するだけで利用者の満足度をあげることができます。
また、旅行客は各種SNSに画像や旅行先の情報をアップすることもあるので、Wifiの準備をしておくことで商品やサービスの口コミを広げてもらうこともできます。
Free Wifi環境を整備してください。
スマホ決済アプリケーションを導入する
日本ではまだあまり有名ではありませんが、海外ではスマホ決済が普及しているところがあります。銀行口座に紐づいたインターネット上のアカウントと連動し、スマホをかざすだけで決済をすることができるアプリケーションが存在しています。そのようなスマホ決済アプリケーションの中で有名なのはWeChat Paymentです。
中国国内を中心に数億人のユーザーを持つWeChatというチャットアプリとそれに関連する決済アプリです。旅行客にとってはWeChat Paymentという支払い手段が増えることも良い点ですが、さらにWeChat Paymentを使うことで支払いを完了したユーザーとチャットでの連絡をすることができ、その後も継続して情報を発信することができます。そうしてブランドの維持をしつつリピーターに繋げる可能性も高まります。
インバウンド対策に必要なノウハウや情報は以下のリンクからもご覧ください。
> インバウンド対策の過去記事一覧 -ワークシフト