コロナ時代に日本企業が海外進出する際の課題と解決策は?
- 5つのポイント -
コロナ時代における日本企業の海外進出への影響
2020年初頭から拡大が始まった新型コロナウィルスの影響で、人々の生活から企業活動まで大きな変化を迫られています。
企業活動においても、海外出張が全面的にできなくなったのをはじめとして、国内出張や企業訪問でさえも簡単にはできない状態になりました。多くの打ち合わせはオンラインで行われています。
不要不急の外出を避けることで消費全体が落ち込み、企業も活動が制限されています。
新型コロナウィルスの影響で2020年4~6月の実施GDPは年率換算で27.8%減という衝撃的なニュースもありました。
GDP実質27.8%減、4~6月年率 戦後最大の下げ - 日本経済新聞
いつまで続くか分からない新型コロナウィルスの流行に伴ったこの状態、海外進出で受けた影響を回避するために自分たちで工夫できることはあるのでしょうか。
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下記資料で海外進出の際にご利用いただいた実例をご紹介しています。
渡航制限によって海外展開に必要な準備ができない
新型コロナウィルス拡大後の世界は、企業にとってあらゆる面で大きな影響を与えていますが、とりわけ大きな影響を受けているのが海外とのあらゆるコミュニケーションです。
2020年9月現在、日本から多くの地域への渡航が制限されています。日本からの入国を制限している地域は110ヵ国にのぼります。
新型コロナウイルスに係る日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国後の行動制限
世界各地で消費が大きく落ち込むことによって、これまで現地で展開していたビジネスやこれから海外で展開されるビジネスにも悪影響を及ぼします。
国内の大企業メーカーや商社・卸売業者では販路拡大などを目的に、一年に何度も定期的に海外で様々な施策を行なってきました。
海外に自社の商品やサービスを展開するためには多くの準備が必要で、もちろん現地へ飛び現地人とのコミュニケーションは必須でしたが、いまはそのほとんどが延期となっています。
例えば、海外へ販路を拡大するためには、現地のビジネス展示会への参加や、現地視察、商談をはじめとして、法律の調査やマーケット調査など幅広い準備が必要です。
また、これまでは現地の日本人駐在員は現地の情報収集や販路拡大のための業務を行ってきましたが、今は日本人駐在員のほとんどが帰国しており、現地での業務を担当できる人はいません。
これらの状況により、これまで続けてきた海外での施策をそのまま継続することは難しく、海外展開や販路拡大のための新しい方法を見つける必要があります。
海外進出に必要なノウハウや情報は以下のリンクからもご覧ください。
> 企業が海外進出する際に注意すべきポイント【ビジネス上の課題】- ワークシフト
> 企業が海外展開する際に実施すべき手順とステップとは? - ワークシフト
企業の海外事業や海外展開にとって対面での商談は重要なステップ
コロナ下において海外ビジネスの様々な場面で変化が求められている中、海外での事業を行なっている、またはこれから海外に進出する予定だった企業にとって最も影響が大きいのは展示会や交流会、商談などを対面で行うことができないことです。
日本では企業間の打ち合わせでは対面が重要視されていましたが、新型コロナウィルスの影響で様変わりせざるを得なくなっています。ちなみに欧米では非対面のミーティングはこれまでも行われていたため、日本は特に大きな変化を求められています。
具体的に展示会や交流会などは、企業が海外の現地でビジネスを始める際にまず最初に取り組むべき施策です。現地の多くの企業が参加する展示会や交流会は、現地にネットワークをほとんど持たない企業にとって自社の商品やサービスが現地で受け入れられるかを確かめることができるとても良い機会です。これらのイベントは各国・各業種で実施されており、その地域に進出したい海外企業と、海外企業の商品やサービスを利用したい現地人が情報交換を行うことのできる貴重な場です。
展示会や交流会のように一度で現地の多くのネットワークを作ることができるイベントは、特に中小企業や初進出の地域において非常に貴重です。
展示会や交流会で繋がりを持ったあと、具体的な取引を進めるために商談を繰り返します。
商談を繰り返し行い、双方にとって納得のいく取引ができるように情報交換やニーズの確認、契約の内容を詰めていきます。
商品やサービスの細かい説明や、法律面での調整、そして企業としての信頼を得るために相手企業との商談の積み重ねは必要不可欠です。
海外進出に必要なノウハウや情報は以下のリンクからもご覧ください。
> 海外進出カテゴリの過去記事一覧 -ワークシフト
新型コロナウィルスの影響で、現地企業とのこれらのやり取りのほとんどが延期せざるを得ない状況になってしまいました。各国で入国制限が実施されており、海外に向かう飛行機の路線も多くが休止しています。航空便だけでなく、船便もほとんどが欠航しています。
企業対企業での商談はオンラインミーティングで対面の代用をすることも可能ではありますが、それでも信頼関係の構築や商品・サービスに関する詳細な説明などは現地での対面のやり取りには及びません。
商談に比べて、展示会や交流会などを代用することははるかに難しい状況です。JETROの開催する展示会や見本市のなかにはオンラインで実施される予定のものもあります。(注1)しかし、興味のあるブースに気軽に足を運べば担当者と話のできるリアルな展示会に比べて、ちょっとした相談程度でも毎回ミーティングの予約が必要なオンラインでの展示会では、多くの企業とのネットワークを作るという面では大きくハードルが上がってしまいます。
結果として、現地の企業と新しくネットワークを作るのはとても難しくなっています。
コロナ時代に海外事業や海外進出を進めるにはどうすればいい?
日本企業にとって、海外事業や海外展開を進める上でこれまでのやり方は通じず、新しい方法を見つける必要があります。それではどのようにこの問題を解決していけばいいでしょうか。
コロナ下で日本企業ができなくなってしまったものを大別すると下記の3つに分けられる考えられます。
① 海外展示会への出展など、現地での営業PR活動
② 海外出張で行っていた、現地での情報収集
③ 日本人駐在員が行っていた、現地での窓口業務
海外への渡航禁止が長引く中、実施できなくなってしまったこれらの施策をどうやって解決していけばいいでしょうか。
考えられる一つの解決策として、インターネットを活用したオンラインワーカーの活用が挙げられます。日本でもフリーランサーやオンラインワーカーという言葉が一般的になってきましたが、世界ではより多くのオンラインワーカーが活躍しています。日本では一般企業に設けられている副業規定のため、日本人のオンラインワーカーは増えにくい仕組みですが、副業規定のない多くの国では本業に加えて副業としてインターネット上で仕事を請け負う人材が増え続けています。
日本企業が海外事業を進める上で必要だった情報収集や現地調査なども、オンラインで働く現地の人材に依頼することが可能です。現地の一般企業として働くかたわら、業界知識や経験を生かしてオンラインで仕事を請け負う人材に様々な仕事を依頼できます。
実際、オンラインワーカーを活用することで、コロナ下で日本企業ができなくなってしまった状態をどのように解決できるのでしょうか。具体的な事例として下記のような業務内容が考えられます。
① 現地での営業PR活動代行
・販売候補先を検索し、リストアップ
・リスト先への営業活動(インサイドセールス)
② 現地での情報収集代行
・店舗を回って、新商品の価格やパッケージを調査
・地元ライバル企業の情報収集
・展示会に参加し、資料収集
③ 駐在員代行(現地での窓口)
・現地で現地語でのコーディネート
・仕入先とのコンタクト販売先とのコンタクト
上記3つの業務は日本企業の海外展開や現地での営業拡大に欠かせないものであるため、これらを工夫して進めることでビジネスを広げる準備が整っていきます。
現地に住んでおり現地語が分かるからこそこなせる業務を現地に住んでいるオンラインワーカーに直接依頼することができるので、日本にいながら海外事業や海外展開の準備を行うことが可能です。
商品やサービスに関する詳細な説明や最後の契約などはこうしたオンラインワーカーに任せるのではなく本社の担当者がオンラインなどを使って取引先とコンタクトを取るべきですが、オンラインを活用した工夫次第で既存の問題を解決するための多くのことができます。
下記ページでは実際にワークシフトのサイト内で募集された海外調査の事例をご覧いただくことが可能です。
海外進出に必要なノウハウや情報は以下のリンクからもご覧ください。
> 海外進出カテゴリの過去記事一覧 -ワークシフト
働き方が変わり、仕事の進め方が変わる
新型コロナウィルスの影響をきっかけに在宅ワークやオンラインミーティングの導入、印鑑の廃止など、働き方が大きく変わっていく時代で、海外との仕事の進め方も変わっています。
これまでは日本の本社社員が現地に出向いていた業務の内容も、オンラインで現地の人材に仕事を依頼すれば、海外事業に必要な多くの業務を日本にいながら進めることができます。社内のミーティングや業務管理をオンライン上で行うように、海外在住のオンラインワーカーともミーティングや業務管理をオンライン上で行うことができます。
働く上で徐々に住む場所は関係なくなってきています。どこで働くか、よりも、誰と働くかがより重要になっていく世界です。
コロナ後多くの企業で行われた業務改革によって、オンラインでも多くの業務を問題なく進めることがわかった今、社内社外問わず、オンライン上で働く自社に適した優秀な人材とコラボレーションを進めていくことでさらにビジネスの幅が広がり、より広いネットワークを作ることができます。そして、こうした人材とのネットワークによって多くの業務を迅速に対応することができ、これこそが企業の競争力になってゆく時代となります。
ワークシフトでは、上記でご紹介した内容以外にも日本企業が海外事業を進める際に必要な業務のサポートを行なっております。
ぜひ資料のダウンロードやお電話にてお問い合わせください。
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企業が海外進出する際に注意すべきポイントとビジネス上の課題 - ワークシフト
参考資料
(注1)オンライン開催の見本市・展示会 - 日本貿易振興機構 JETRO