日本では、昨年から注目され始めた「クラウドソーシング」業界。
時代の変化に伴い、外注システムも
【テレワーク】→【アウトソーシング】→【クラウドソーシング】
と変化をしているわけだが、どのような違いがあるのでしょうか?
まずは、言葉から分かる違いについてですが、
アウトソーシング…………特定の人々に社内の仕事の一部を外部に委託する「外部委託」
クラウドソーシング………不特定多数の人々にネット上の掲示板利用して仕事を依頼する
相互のメリット・デメリットとして挙げられることは、
〔メリット〕
アウトソーシング;顔の見える相手でありある程度の仕事の質が分かる
クラウドソーシング;ネットを利用して世界各国のユーザーから取引相手を選出することができる
どちらも専門化の能力を最大限活用できるのでより大きな成果を得る可能性が高くなります。
〔デメリット〕
アウトソーシング;業務依頼を明確に切り分けしないと企業自体の存在意義が崩れてしまう
クラウドソーシング;取引相手によっては、期待以下のモノが送られてきたり納期が延びたりする。
個々の見抜く力を鍛えておかないと大きな被害を被る可能性があります。
言葉で簡単に表すと上記のようになります。イメージはなんとなく湧きましたでしょうか?
分かり図らい。。。という方に、実際に具体例を挙げてもうちょっと分かりやすく掘り下げていきたいと思います。
私達は、現在A社〔中規模〕の販売戦略部の社員として勤務しております。
ある日、上司から新しい日焼け止め商品のプロモーションを打ってほしいと指示が出ました。
皆さんも夏前になるとよく店頭で見かける日焼け止め商品。いつも何を買おうか迷っていませんか?
数社が何種類もの日焼け止め商品を販売しており飽和状態となっているのではないでしょうか。
そこで、私たちはまず、ポスターを1,000部ほど作製しなくてはいけません。
社内に広告制作部は無く、いつも外部に委託しております。
さて、あなたは【アウトソーシング】と【クラウドソーシング】どちらの手法をとりますか?
【アウトソーシング】手法を取った場合
以前から利用していたポスター会社へ発注
↓
担当者と商品の詳細やデザインの共有、納期期間〔30日間〕を打ち合わせ
↓
仮デザインの受け取り・修正
↓
本デザインの決定・印刷
↓
納期以内に受注・支払い
〔請求書〕@¥100×1,000部=¥100,000
【クラウドソーシング】手法を取った場合
クラウドソーシングサイトに登録、仕事依頼の掲載
↓
日本をはじめ海外から10名ほど応募
↓
各フリーランサーの経歴や受注希望金額を比較
↓
アメリカ在住のフリーランサーERICKに確定し本依頼
↓
1週間経過後にERICKからデザインが届く
↓
少しイメージと違うため修正点を記載し送信
↓
2週間経過後に再びデザインが届く
↓
イメージ通りのデザインだったので、受注完了・支払い
↓
印刷会社に印刷依頼
↓
納期期間内に納品
〔請求書〕
ERICK;$200=\8,800
印刷会社;@\50×1,000部=\50,000
イメージは湧きましたでしょうか?
あくまで一例ではありますが、このようなやり取りが行われるかと思います。
アウトソーシングは、比較的安定したスケジュールと必要最低限のやり取りで終わります。依頼をかける幅は、ごく限られたエリアになり
日本の場合、「外国人に依頼をする」というケースは稀かと思われます。
クラウドソーシングは、予め仕事依頼内容を明確にしておけば日本人から外国人まで多くのスタイルのフリーランサーから応募、検討
することができ、予想以上の商品が仕上がる可能性があります。ただし、人選を間違えると倍以上の労費がかかることでしょう。
どちらも良い点、悪い点はありますが、自社がどのようなことを望むのか。
しっかりと見極めて方向性にあった手法を取っていかないといけませんね。