クラウドソーシングのこれまで
2012年前後に世界的に広がったクラウドソーシング。インターネットを通じて世界中の人と仕事を受発注するこの新しいビジネスモデルは世界を席巻しました。
クラウドソーシングで可能な仕事のカテゴリは非常に多岐に渡ります。
データ入力などといった内職向けのタスク。
翻訳や海外市場調査など、グローバルなネットワークがあるからこそ可能な案件。
広告や動画作成などデザイン系の案件。
などなど、挙げてしまえばキリがありません。
しかし、数多ある仕事カテゴリには一つ共通点があります。
それは、成果物のやり取りがインターネット上でなされることです。データ入力も、市場調査も、デザインも、すべて成果物はデータとしてインターネット上でやり取りができるものです。
インターネットを超越したクラウドソーシングへ
これまでのクラウドソーシングは、成果物がインターネット上でやり取りができるものに限られていました。
では、成果物がインターネット上を介せない場合ではクラウドソーシングを利用できないのでしょうか。
これに対する私の回答は、イエスです。そして、これこそが今後のクラウドソーシング発展の新たなステージになると考えています。
その具体例として、海外のとあるクラウドソーシングサービスサイトをご紹介しましょう。
Ponokoです。
Ponokoはこれまでのクラウドソーシングサービスの概念を一新しました。
Ponokoは、一般ユーザーと工業デザイナーを繋げるクラウドソーシングサービスです。自分が欲しい製品のスケッチと説明文をアップし、登録している工業デザイナーがその製品のデザインと制作を請負います。ユーザーは自分が欲しいと思ったプロダクトを、紙にお絵かきするだけで現実のものにできるのです!デザイナー側は自分の作った製品をサイトから売る事もできます。また、デザインファイルをアップし、3Dプリンターから出力したプロトタイプが送られてくるサービスも提供しています。
つまり、インターネット上のクラウドソーシングのプラットフォームで売り手と買い手をマッチングさせ、現実のプロダクトを取り引きするのです。インターネットで送ることのできない成果物を取り扱うPonekoは、極めて珍しいクラウドソーシングサービスと言えます。まさに「クラウドソーシングが新しい価値を創出」した典型です。
このように、今後クラウドソーシングは現実のプロダクトやサービスにもそのビジネスを拡大させていくだろうと考えられます。まだまだ飛躍的に成長が見込まれる業界と言えるでしょう。