最近、クラウドソーシングの成長が注目されています。矢野経済研究所によると、2013年度のクラウドソーシングサービス流通金額規模は、前年度比101.7%増の215億円です。2018年度のクラウドソーシングサービス流通金額規模は、1,820億円に達すると予測されています。
出典:矢野経済研究所 http://www.yano.co.jp/press/press.php/001275
そんなクラウドソーシングの多くは、ロゴのデザインの発注やデータの入力など軽いものが多いいのですが、実はこんな使い方もあるんです。
実際にあった事例をもとに、意外な使い方を厳選してみました。
知らない海外の土地でも、これで困らない
1. 海外アテンド
出典;http://escosul.com/business.html
「来週仕事で急に出張!でも、現地のことがあまり分からない・・」
そんな時に、海外アテンドの依頼を使ってみましょう。実際にこんな事例がありました。
フランスに出張するときに、クラウドソーシングのサイトを使って現地のアテンドを募集。フランス語は勿論、全く話せないので、フランスに在住・留学の日本人のアテンドを獲得しました。会合の開かれる会場までの道案内、当日の仕事のお手伝いまでをしてもらいました。時給で約1500円程度ですね。
「この地域で、電線の通っていない村を知りたいんだけど」
2.現地調査
出典:http://wow1212.blog60.fc2.com/blog-entry-13.html
フィリピンのある村に関する調査でした。その会社は、インフラ整備の会社だったようで、まだインフラの整っていない地域を探していました。そんな時に、クラウドソーシングに仕事を投げたのです。すると、写真や地図などの詳細なデータも付けて、ある村の人が送り返してきました。この会社は彼の案を採用しました。
他にも、ブラジルでワールドカップが開催された時に現地調査を依頼しました。現地の治安調査や現状を写真と文章と共にA4で6枚程度であげてくれました。
「あなたのイラスト、ドイツの展示会で使えませんか?」
3.イラスト受注
出典:http://adsugar.tsukuba.ch/e145472.html
ドイツで日本の文化を発信するイベントが開かれます。そこでのパンフレットに掲載するのが写真だけではつまらないので、イラストを募集しました。つまり、趣味で描いたようなイラストが、国境を越えて、こうした場所で使用されるチャンスがあるということです。もちろん、日本のクラウドソーシングの会社を使えば、言語は日本語でほぼ対応できるので、ぐっと仕事の幅も広がります。
「サイトがいまいちパッとしないから、会社のPV作ってみたい」
4.動画の受注
ワークシフトの会社の動画
なかなか質の高いプロモーションビデオです。約14万円程度の少し高めのお仕事ですが、いくつか投稿をしてもらった中で一番良い動画を選べるのが魅力です。大体のビデオ制作の相場が13~20万円前後です。
「えっ・・・・・・」
5.【注意】釣り
真面目にここまで、実際に依頼・受諾のあった案件をのせてきたのですが、ランサーズでは過去にこんな案件の依頼もあったようです。
日航機のハイジャック・・・・
ちなみに価格は700円だったそうです。なんだか、先日の北大生のISISへの参加募集を募った書店でのビラのようですね。こうした依頼には皆さん引っかからないようにしてください。他にも、法外な値段で仕事の依頼をしてくるクライアントもいます。知識がないことが大きな理由だと思いますが、もちろんこうした案件はなかなか進みません。
まとめになりますが、アイディア次第で、クラウドソーシングではこんなことまでできるようになったんですね。特に、東南アジア方面においては、物価も日本より安く、また日本語を話せる人材も豊富にいます。ただ、優秀な人材は英語にも通じているので、そうなると海外のElanceなどの大手サイトに人材が流れて行ってしまう場合もあります。理由として、日本のクラウドソーシング事業は、「安さ」を売りとしていっている方向性がありますが、海外ではそうでなはないからです。海外では、「安さ」よりも「プロフェッショナル」が求められます。つまりは、単なるデータ入力などの単純作業を越えたものが求められているのです。それは、マーケティングリサーチであったり、上に記したような映像制作であったりします。スキマ時間のお小遣い稼ぎ、というイメージが日本ではまだ強いですが、そうではない側面が海外には既に存在しています。こうした背景から、フリーランスで活動する人も増えているのです。
今後もどんどん市場が拡大するクラウドソーシング市場ですが、どんなもっと面白い仕事が出るようになってくるのか楽しみです。